アカンダ バジャンの思い出

アカンダバジャンの思い出

Bro.アメイ(マンディール バジャン シンガー)

Text by Radio Sai

2007年のアカンダバジャンでの出来事です。スワミはアカンダバジャンが始まる前、とてもそわそわしていらっしゃいました。アカンダバジャンは午後6時に始まりますが、スワミは既に午後3時頃にはバジャンホールに来られていました。通常のマンディールバジャンは、冬季は午後5時15分、夏季は午後5時半に始まるのですが、アカンダバジャンのその日には、スワミは午後5時半の時点で既に玉座にお座りになっていました。バジャンを味わう神ご自身が(バジャンよりも先に)来られてしまったのです。スワミは、バンガロールのスーパースペシャリティホスピタル(高度専門病院)から来ていたバジャンシンガーをご覧になると、病院の状況はどうか?などとお聞きになりました。それからアナンタプル女子大学の教員たちをお呼びになり、話しかけて祝福なさいました。そしてスワミは時計をご覧になりました。15分しか経っていなかったので、「あと15分だ」とおっしゃいました。学生は時計を見て、「はい、スワミ、そうです」と応じました。スワミはしばらくの間目を閉じていらっしゃいました。きっと既にアカンダバジャンが始まっている東方の国々、日本やシンガポールなどを訪れていたに違いありません。それから目を開かれ、「あと10分だね!」とおっしゃいました。スワミはどれほどアカンダバジャンの始まりを待ち遠しく思っていらしたことでしょう!スワミはカウントダウンしながら6時になるのをお待ちになっていました。


スワミは再びバジャンシンガーとお話しされてから、まるで時計を読むことができないかのように、「あとどれくらい時間が残っているのですか?」とお聞きになりました。相手が「あと7分です」と答えると、スワミは「ああ、あと7分か・・・そうか・・・」とおっしゃいました。それからなんとか1分間をやり過ごされたスワミは、「あと6分!」とおっしゃいました。そしてとうとう、「あと5分ですよ!もう始めていいですよ!」とおっしゃいました。まるでもう待てないかのように。ですからその年のアカンダバジャンは、午後5時55分に始まったのです!(笑)

オームカーラムが始まると、スワミは直ぐに立ち上がって、ランプに火を灯されました。神が私たちの人生に訪れてくださることは大きな喜びですが、ここでの忘れがたい思い出は、私たちが神のためにバジャンを歌うことを、神ご自身が非常に楽しみにしてくださっているということでした。「誰がどのバジャンを私のために歌ってくれるのだろう?私はどのような幸福感に満たされるのだろう!」と。

スワミは至福は私の糧、とおっしゃいます。私たちはバジャンを捧げることによって、スワミからたくさんの喜びをいただきますが、スワミご自身も私たちのバジャンによってごちそうを召し上がっている、ということになります。

1990年代、私がまだ小学生だった頃、スワミはまだバジャンホール(現バジャンマンディール)の2階に住んでいらっしゃいました。そして我慢できずに、夜中の何時になっても頻繁に出て来られるという状況でした。夜中の2時、3時頃に、スワミは2階から「誰が座っているかな」と覗かれたり、朝の5時に急に出て来られたりしました。(「マハーシヴァラートリーの思い出」につづく。近日公開)