世界平和のバジャン

サティヤサイは語るシリーズ

2021年秋現在、日本ではサイセンター、サイグループでの対面の定例バジャン会を自粛しています。そのため帰依者の皆さんは自宅でのファミリーバジャンを充実させておられることと思います。スワミによると自宅でのファミリーバジャン(キールタン)は個人や家庭の平和のためのものであり、グループでのバジャン(サンキールタン)は世界平和のためのものであると言われています。

このページではスワミの御言葉からサンキールタンの重要性を再考し、ファミリーバジャンを続けながらも、それとは別に自宅でひとりでも世界平和に貢献できるサンキールタンを実践する方法を付録として巻末にご紹介しました。

サンキールタンで得られる恩恵

神の愛の化身である皆さん! 

「最良のバジャンは集団で歌うバジャン、サンキールタンである」――キールタンとサンキールタンには大きな違いがあります。キールタンは個人的な行為です。キールタンは個人が自分の祈りをかなえるために歌うことです。サンキールタンは全宇宙の幸福を目的としています。サンキールタンは地域社会の(サーマージカ)バジャンであるとも言われています。こうしたバジャンの歌い方は、シーク教の開祖であるグル ナーナクによって始められました。

サンキールタンは、多様性の中の一体性を身をもって示すことを目的としています。参加者全員が声をそろえて斉唱するとき、それは、サンキールタンと称されます。

SSS Vol.25 pp.78-87

キールタンとサンキールタンの違いは、前者は個人が私的に歌うことを指すのに対し、後者はグループで歌うことを指すということです。サンキールタンでは参加者全員が共に喜びを体験します。それゆえ、喜びが一個人に限られてしまうキールタンよりも、サンキールタンのほうが優れているのです。思い切って大きな声で歌うことのできない多くの帰依者たちも、グループで歌うのであれば気がねなく自発的に参加してくるでしょう。

1988.10.20, SSS Vol.21 pp.238-242

帰依者は二通りのやり方で神の御名を唱え、歌います。一つはキールタン、もう一つはサンキールタンです。キールタンは個人的に行うもので、恩恵を受けるのはそれを行った帰依者のみです。サンキールタンは世界全体のために集団で行うものです。

SSS Vol.19 pp.194-199

もし千人の村人が神の栄光を共に歌うなら、千人が自己主張をして互いに相手を怒鳴るよりも、大きな調和と社会的団結を生み出します。神の御名を共に歌うなら、神の愛(プレーマ)が村に満ちあふれ、あなたの努力はすべて実を結ぶでしょう。しばらくの間実践すれば、あなた自身が、変化した雰囲気の証人となることでしょう。時折、妬みと憎しみという雲がかかって人間関係に影を落とします。その主な原因は恐れです。恐れは怒りを引き起こします。それらはすべて、信愛(バクティ)が生まれると共に消え去り、そのあとには謙遜と英知が現れるでしょう。

1959.9.9, SSS Vol.1 p143

高らかに神の栄光を歌いなさい。そして、大気を神への崇拝で満たすのです。雲は雨を介して田畑に神聖さを注ぎます。穀物は、それを栄養に育ち、食物を清め、栄養価を高めます。その食物は人間に神聖な衝動を生じさせます。これは進歩の連鎖です。だからこそ、わたしは神の御名をグループで歌うことを強く勧めているのです。

1968.7.8, SSS Vol.8 p129

グル ナーナクが集団でのバジャンを始めたのは、異なる信仰をもつ人々の間の一体性を高めるためでした。集団でのバジャンは調和と平安のバイブレーションを生み出します。

1986.12.25, SSS Vol.19 p224

この世を守るために、世界中で神の御名ほど強力なものはありません。この世を救うものは武力でも爆弾でもありません。この世界を守るものは神の恩寵だけであるべきです。神の恩寵を祈ることは人間の第一の義務です。祈りはきわめて重要です。メロディーとリズムと共に、歌に思いをこめて、バジャンを神への神聖なささげものとしなければなりません。バーヴァ〔思い〕のこめられていないラーガ〔メロディー〕は苦痛(ローガ)です。慢心と自己顕示癖を捨てて、謙遜(けんそん)と信愛の心でバジャンを歌わなければなりません。それが正しいバジャンのやり方です。ティヤーガラージャ〔ラーマの偉大な帰依者で優れた音楽家〕は、ある自作の曲の中で、神の御名の力を十分に意識してラーマの御名を歌うよう心に(マインド)命じました。日常生活においても、すべての段階、すべての祈りで、「意識すること」が必要とされます。バジャンの参加者全員が声をそろえて斉唱するとき、なんという神聖なバイブレーションが作り出され、どれほどの神のエネルギーが放たれることでしょう! こうしたバイブレーションが世界を満たすとき、改善し得ないものなどあるでしょうか! 一人で歌うとき、その人の心が(ハート)歌の中に溶け込みます。けれども、たくさんの人が共に歌うなら、歌は神の力を得るのです。こうした理由から、グル ナーナクは集団で歌うことを推奨したのです。

1991.2.13.a.m., SSS Vol.24 p40

あなたはなぜバジャンを歌うのですか? この修行の意味をよく調べてごらんなさい。バジャンを歌うことは、神の御名を甘く喜ばしい方法で繰り返し唱える機会を与えてくれます。神の御名と結びついたバイブレーションは、大気を覆い、大気を清め、大気を汚していたものを取り除きます。要するに、バジャンの根本的な目的とは、悪を善に変えることです。

2000.5.15 Evening, SSIB 2000 p33

最初に集団で歌うことを始めたのはグル ナーナクです。たくさんの声が合わさって一つの声になって祈るとき、それはコミュニティー バジャンと呼ばれます。グル ナーナクはそうしたバジャンを始め、それは国中に広まりました。このような神聖な人物がインドに生まれ、そうした多くのよいことを教えました。非常に大勢の人が声をそろえて共に斉唱するときの響き、それはなんと喜びを与えてくれるものでしょう! これぞ多様性の中の一体性にほかなりません。わたしたちも同じことをして、真の幸せを享受しなければなりません。

2002.5.29, SSIB2002 pp.208-209

付録:自宅でサンキールタンを行う方法

シュリ サティヤ サイ メディアセンター(旧ラジオサイ)では毎日(1日2回)プラシャーンティニラヤムのバジャンをライブ配信しています。その時間にパソコン、あるいはスマートフォンの前に座り目を閉じてバジャンに参加し、個を忘れてエゴを滅し世界平和のためにコーラスの箇所を全身全霊で歌うことによって、それはサンキールタンとなりグループバジャンに参加していることと同じ効果が御言葉の通りに得られることでしょう。毎日、全世界のたくさんの帰依者がこの時間に合わせてアクセスしていますので世界中の方々と同時にバジャンに参加することができます。世界の兄弟姉妹のお互いの声は聞こえずともその歌声は大きな力となって世界平和の祈りとして神様に届きます。それは世界への奉仕になります。マンディールバジャンのシンガーのアドバイスによれば、リード部分を一緒に歌うのではなく、リードの歌を注意深く聞いて、そしてコーラス部分をしっかりと歌うようにするとよいということです。もし知らない曲があったら心の中で「みんな幸せになりますように」と祈りながらバジャンの調べに身を委ねましょう。

以下、youtubeのライブ配信のURLです。

www.youtube.com/channel/UC5j7MGcyU9wh15gbkvNO3aw

日本時間 (毎日)

午後12時30分から午後1時、午後8時45分から9時30分

木曜日と日曜日は僧侶によるアーラティが生中継されます。 ジェイ サイラム