リードシンガーの練習法 自習編
バジャンのリードシンガーは、
神とバジャンの参加者を結ぶ
虹の架け橋の役割と責任があります。
スワミが提唱される100回練習のひとつひとつは、祈りから始めます。ご自宅の祭壇あるいは清潔な場所に姿勢正しく座り、合掌してスワミに祈りを捧げて、この練習が捧げ物になるようにしばし静かに黙想します。インドのカルナータカ古典声楽の伝統的な練習も必ず真摯に祈りを捧げてから始めます。
また、何かをしながら行う「ながら練習」はスワミのおっしゃる100回のカウントには入りません。常に全力で集中して進めていきます。
曲のメロディー、意味、変化、声、ラーガ〔旋律法〕、ターラ〔リズム〕など、バジャンの細かいところにまで気を配りなさい。 《バジャン 神への賛歌P35》
声がよくて、音楽の才能に恵まれた人々に、バジャンをリードさせなさい。キールタン(神の御名を歌うこと)は心地良いものであるべきで、耳障りな音であってはなりません。“Sathya Sai Speaks旧版”Vol.7, p177
1)スワミが実践されたように、まず練習したいバジャンを15〜20回位聞き込みます。その時間に歌詞とメロディラインを記憶させます。リードシンガーが歌詞を暗記することは肝要です。
お手本となる音源については、ヒンディーバジャンの場合はラジオサイのバジャンカラオケのお手本部分のリードシンガーが、外国人が歌いやすいように考慮してシンプルなバージョンで歌っているのでおすすめです。日本語バジャンの場合はこちらで検索することができます。
2)歌詞の単語ひとつひとつの発音の練習をします。バジャンブックや、あるいはラジオサイのバジャンチューターや、チューターがトラック分けされているバジャンクラスルームなどを利用して細かいところまでチェックしましょう。同時に意味も覚えてしまいましょう。日本語バジャンの場合はこの2)の項目は割愛になります。
3)次に最初の1行目だけを練習します。まず自分がお手本とする音源の1行目だけを再生させ、そのコーラス部分を歌います。これを数10回繰り返します。
4)メロディがしっかりと体に入ったら、今度はそのバジャンの従来の速さにかかわらず、スローテンポで練習します。特にヒンディーバジャンの場合はゆっくり歌うことでガマカ(音の揺れ)をしっかり学習します。もしもアプリなどでゆっくりな再生に変換できる場合は音源をそのような設定にして数10回練習を繰り返します。
5)同じように、バジャンの2行目から最後の行まで3)から4)の過程を繰り返します。
6)上記のゆっくりしたテンポでの練習で、そのバジャンの特徴を把握した後、ようやく従来のテンポでの練習を開始します。お手本になる音源を通常のテンポでフル再生をして、コーラスの部分を歌いながら練習します。
7)この6)の練習を数10回繰り返した後に、スマートフォンのボイスメモなど録音可能な機材で音源と一緒に自分がコーラス部分を歌っている様子を録音して、音源のリードシンガーと自分のコーラスを比べて違っている部分をノートに書き出して「何がどのように違ってるのか?」を分析して、その部分を集中練習します。
8)次に、音源のリードと一緒に歌う練習を数10回繰り返します。その後に上記の7)と同じ過程を行います。
9)上記の8つの過程を経た後に、歌詞とメロディに自分の帰依の気持ちを入れてスワミへの捧げ物にするように磨いて行きながら、真心を込めたサーダナ(霊性修行)として、100回に至るまで練習をしていきます。こうした練習は、ナーマスマラナ(神の御名を唱え、億念すること)の習慣にもなるので、本気で取り組むと心の純化という点ですばらしい効果があるとされています。
(これらは練習法の一例です)
*自習と並行して、所属のセンター/グループのバジャン担当者に定期的に練習を見ていただくようにしましょう。特に自分が正しい音程をキープできているかどうか、リズムの乱れはないかといったチェックは肝要です。